地元では臼井戸と呼び、湧水地主の代々の言い伝えは次のとおりです。
夏の暑い日盛りに、一人の法師が立ち寄られ水を所望された。妻女は水がめを見たが一滴の水もありません。「ただいま汲んでまいりますのでしばらくお待ち下さい」と、寺の地まで水を汲みにいって立ち返った。法師は恐縮し、その親切と労に感謝をし、錫杖を地面に突き刺し穴をあけ、「三日たったら、底をくり抜いた臼ををここに据え置きなさい。必ず水が出るであろう」と立ち去られた。法師の言ったとおりにしたところ臼の中から清水が湧き出てきた。臼の中から湧き出る水、臼井戸と呼ばれ、古来この地の地名となり、後に、子々孫々へ語り継がれる中で弘法大師の伝説と結びつき、立派な民話となった。
この天然の清水は、深い地層の洪積層から湧き出ており、どんな日照りの年でも水が枯れることはなく、水量が日量百三十トンと安定している。
地元管理者臼井戸水上講
秦野市観光協会
EC(us) | TDS(ppm) | pH |
---|---|---|
240 | 145 | 7.2 |
EC(ms) | TDS(ppt) | 水温 |
0.2 | 0.1 | 19℃ |
水汲み場 | 駐車スペース | トイレ |
---|---|---|
住宅街 | なし | なし |
水くみ場は上段と下段に分かれており上段が水飲場となっている。柄杓が置いてあるので容器を忘れても飲める。
弘法の清水周辺には駐車スペースがない。こういった看板があるということは過去に迷惑行為があったのだろう。こういった住宅街の中にある湧水は車より電車かバスで利用したほうがいいのだろう。
駐車スペース同様にトイレも近くにない。秦野駅が近くにあるのでトイレは駅で利用しよう。
道幅の狭い住宅街をナビに従って向かう。
水くみ場周辺に車を止めるスペースはない。車で向かうのなら近隣のお店か有料駐車場に止めるしかないだろう。わたしは近隣のお店にお買い物がてら止めさせてもらった。
撮影日:2020/10/28
秦野盆地湧水群の一つ「弘法の清水」。住宅地の角にあるその湧水は昔弘法大師が錫杖をついた場所だったそうだ。
水温は19℃と山間にある湧水に比べると温度が高い。そのまま飲むよりは少し冷やしてからのほうが美味しくいただけるだろう。
とにかくここは車で向かうには適さない。車なら現地に直接向かうのではなく、近隣の駐車場に停めてから徒歩で向かうほうが無難だ。